米国ゼネラルエレクトリック社製

アメリカのゼネラルエレクトリック社で製造されたＬ型の電気機関車です。三池港の構内で使われていました。明治４１年（１９０８年)に輸入されたもので、わが国における現存最古の電気機関車であると評価されています。パンタグラフはＺ型で、操作台に乗り込む通常の出入り口はなく、木枠のガラス窓から乗り込まねばならないつくりです。操作台もハンドルとブレーキが離れた位置にあって、普通の姿勢では運転できず、寝転がって操作していたということです。この車両は三池に来る前はパナマ運河で船を引っ張っていたと言い伝えられています。

電気機関車が大牟田市教育委員会に寄贈された後、平成１１年に防錆塗装を実施しました。この時は、三井鉱山に塗料を納入していた塗料店から購入した塗料を用いて、色調も実際に稼動していた時と同じに揃え、焼付けや吹き付けなど近代的手法に変更することなく、刷毛による手塗りで施工しました。ために、実に味のある仕上がりとなりました。