三池炭鉱宮浦坑

　三井鉱山創業１００周年記念書籍『男たちの世紀』（平成２年５月発行）に掲載されている宮浦大斜坑の写真です。向かって右側に人車が写っており、その脇にもう一両の人車につながる鋼索が伸びているのが見て取れます。この配置であれば、地底の方から坑口の方に向かって撮影された写真と考えるべきでしょうけど（右側の人車の手前に鋼索が伸びてないのもそう考える根拠となります）、そうなると、左側の人物が立っている位置にベルトコンベアが据えられてなければなりませんが、この写真では確認できません。それにしても、壁の立ち上がり部から天井アーチ部まで見事にれんがで覆われています。天井近くに走っている電線も見どころですが、時期的には電力線ではなく、電灯線なんだろうと思います。どなたか、詳しい方、より精密な考察をお寄せいただければ幸いです。